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子宮筋腫とは(症状)

《 子宮筋腫とは? 》
子宮筋腫とは、子宮の筋層に存在する平滑筋細胞由来の良性腫瘍のことを言い、生殖年齢の女性のうち20%の割合で発症します。


そのうち、悪性化するのは0.5%以下で特に30~40代によく発症すると言われています。

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子宮筋腫を構成する3つの層における存在部位によって、粘膜下筋腫(子宮の内側(子宮腔)寄り)、筋層内筋腫(子宮壁の肉の中)、漿膜下筋腫(子宮の外側寄り)に分けられます。


そして、子宮頚部の位置に出来るものは頚部筋腫と言い、半数以上の子宮筋腫が多発性です。(複数の塊が発生します)


一般的に子宮筋腫はエストロゲン依存性良性疾患のため、閉経した後は縮小するので外科的な処置をしないことが多いです。


その他エストロゲン依存症の疾患として、乳腺症・乳癌・子宮内膜症・子宮腺筋症・子宮内膜増殖症・子宮体癌などがよく知られています。


子宮内膜症と子宮腺筋症の合併症例は特に多く、月経困難症の合併をみることがあり、子宮内膜症の合併は20%といわれています。


《 症状 》
本症の半数以上が無症候群です。また、悪性化も極めてあるため特に医学的な介入が必要がないことがほとんどです。


子宮筋腫の症状は存在部位によって決定され、大きさに相関しないことが多いです。


子宮筋腫は悪性化はしないが、稀に筋腫か腫瘍か判断が難しい場合があります。


粘膜下筋腫になると、不正性器出血や月経困難症・不妊症の原因になることがあります。


性器出血すると、貧血になったり、筋腫が大きくなると筋腫分娩(子宮内の筋腫が垂れ下がって子宮頸管から膣へと脱出した状態)が起こることもあります。


漿膜下筋腫・筋層内筋腫は大きくなると周辺臓器を圧迫して症状が生じることがあります。


尿管・膀胱・直腸・腰仙骨神経叢を圧迫することで、水腎症・排尿障害・便秘・腰痛を起こすことがあります。


その他の症状をご紹介します。

子宮筋腫の発生場所に症状は依存します。


【過多月経】
月計血量が増え、特に粘膜下筋腫にみられます。月経も遷延(せんえん)します。


【貧血】
過多月経・月経遷延の結果、貧血になり、症状は、立ちくらみがあげられます。

Gn-RHアゴニスト(リュープリン・スプレキュア・ゾラデックス・ナサニールなど)により閉経させるか、低用量ピルで月経血量を減少させることが出来れば貧血は改善できます。

ただし、粘膜下筋腫の症状によっては、Gn-RHアゴニストや低用量ピルで管理不可能な場合もあります。

貧血が続くと血が薄くなった分、血液を多く送り出さなければいけないため心臓に負担がかかり、次第に心臓が肥大していきます。

Gn-RHアゴニストや低用量ピル量で出血量が管理できない場合は、手術(筋腫核出術)が適応となります。


【月経痛・下腹部痛・腰痛】
筋層内筋腫で4cm以上、漿膜下筋腫で7cm以上の場合、頚部筋腫などで、これらのいずれかの症状が出る場合もあります。

また、月経時にこのような症状がある場合は、子宮内膜症が合併していると考えた方がいいでしょう。


【頻尿(ひんにょう)】
子宮筋腫が前方に発育すると、膀胱を圧迫し頻尿になり、後方に発育した場合は、便秘になることもあります。


【腫瘤(しゅりゅう)】
子宮筋腫が前方に発育した場合、あるいは筋腫を含めた子宮全体が巨大化した場合、自分でさわれますし、見ただけでも分かるようになる。



子宮筋腫と貧血

女性特有の病気、子宮筋腫。


あなたは子宮筋腫についてどの程度の知識がありますか?


そもそも病名すら聞いたことがない、なんて人はちょっと危険です。


子宮筋腫は女性なら誰でも罹る可能性のある病気であり、自覚症状がほとんどありません。


悪化してから発覚するのでは困りますよね。


あなたは最近貧血気味ではありませんか?


今からご紹介する症状に心当たりがあったらお気をつけください!貧血を甘くみてはいけません!


子宮筋腫の主な症状には

・生理出血量が増える
・生理痛がひどくなる


などがあります。


大量に出血すると頻繁に貧血を起こすことになります。「たかが貧血」と深刻に捉えられないかもしれませんね。


でも、この症状がとても怖いんです。たかが貧血、と本人もまわりもあまり気にせずそのまま生活をおいてしまうことがとても多いのです。


そうして放っておくことで子宮筋腫の症状が悪化していってしまいます。


大量の出血は貧血だけでなく出血性ショックも引き起こしてしまう可能性があります。


●貧血が悪化すると臓器も悪くなる!

子宮筋腫が原因の貧血を「これくらいなら大丈夫」と放っておくと、先ほど書いたような出血性ショックを引き起こす可能性があるだけでなく、臓器にも大きな負担をかけてしまいます。


「どうして臓器まで悪くなっちゃうんですか?」


何故かというと、貧血により少なくなってしまった血液を体にちゃんと回そうと心臓がその分速く動くからです。


このように心臓に負担をかけてしまうと最悪の場合心臓が肥大化してしまうこともあります。


たかが貧血。でもその症状こそが体からのSOSかもしれません。


軽くみないで、生理のときにいつもより出血量が多かったり頻繁に貧血を起こすようになったら必ず専門医に診てもらいましょう。

子宮筋腫のタイプって?

子宮筋腫にはできる部分によってタイプがあるということを知っていましたか?


タイプによって筋腫の大きさも症状も異なってくるのです。


こういったことは日常生活をおくっているだけではあまり知る機会ってありませんよね。


でも、子宮筋腫は30歳以上の女性の3割程がもっていると言われるとっても身近な病気です。


子宮筋腫について、女性であれば知っていて損はありません。


知っていれば「もしかしたら…」と疑うこともできますし、そうしたら早期発見に繋がりますよね!


●子宮筋腫のタイプは3つ!

《 漿膜下筋腫 》


子宮の外側を覆う漿膜の下にできます。

子宮の表側にコブのようにできるものや、まるでキノコのような形でできるものがあります。

自覚症状がないので筋腫が大きくなるまで発見されないケースが多いようです。


《 筋層内筋腫 》

子宮の筋層にできます。

子宮筋腫のタイプの多くがこの筋層内筋腫だと言われています。

筋腫の大きさは様々ですが、一般的にはひとつではなく複数できます。


《 粘膜下筋腫 》

子宮の内側を覆う粘膜の下にできます。

子宮筋腫の中では一番怖いタイプだと言われています。

何故かというと、他のタイプよりも筋腫の大きさに関わらず症状がとても激しいケースが多いからです。


自覚症状がなくいつの間にか悪化していた、というのも怖いですが、粘膜下筋腫のように日常生活に支障がでる程の症状に悩まされるのも辛いですね。


もしも、生理のときの出血量が多くなったり痛みが普段と違うということがあれば早めにお医者さんに行きましょう。


些細なことでも自分の体の異変に気づく事で症状の悪化を防ぐことができるはずですよ。

子宮筋腫の自覚症状

子宮筋腫は妊娠などにも関わってくるとても深刻な病気です。


できる限り早期発見をしたいところです。


定期健診を受けていればそこで発見される可能性もありますが、時間がとれずなかなか定期健診ができないという人もいますよね。


「自分で異変に気付ければすぐに病院へ行って診てもらうんだけど…」


そうですね。病気の前触れに自分で気付くというのは大事なことです。


では、子宮筋腫の自覚症状を見ていきましょう。



●子宮筋腫の自覚症状

・生理の出血量が多い

・生理痛がひどい

・貧血が頻繁に起こる

・生理周期が短い

・黄色みを帯びた帯下がある



すぐに「子宮筋腫だ!」とわかるような自覚症状はないと言っていいかもしれません。


でもひどい生理痛や出血は「何かおかしい」と自分の体の異変に気付くことができますね。


特にこれらは日常生活に支障をきたす場合もありますから「おかしい」と思ったら我慢せずに病院を受診してください。


この他にも腹部にできたしこりで異変に気付いた、というケースもあります。


あなたの腹部にはしこりのようなものがあったりしませんか?


「前まではなかったのに最近いきなりできた」なんて場合は危険です。


早いスピードで筋腫が大きくなっている可能性があります。


でもこれが子宮筋腫かどうかの判断を自分でしてしまうのはやめましょう。


素人判断程危ないものはありませんからね。


子宮筋腫なのか、他の病気なのか、どちらにせよ早期に病院へ行って専門医に診てもらうことをオススメします。

子宮筋腫Q&A

「子宮筋腫になったらどうなっちゃうの?」


女性なら誰でもなる可能性のある病気です。


人事ではないですから、どんな病気か知っておきたいところ。


でも、「妊娠できなくなる」とか「摘出しないといけない」とかそんな情報を耳にしてしまうと怖いですよね。


あなたのその子宮筋腫の知識本当に正しいですか?


中には実際とは異なる情報も含まれているかもしれません。


そんな子宮筋腫についてのQ&Aをまとめてみました。


Q:タンポンを使用すると子宮の病気になるって本当?

A:タンポンを使用している人と使用していない人では子宮の病気が発生する確率は変わりません。


Q:妊娠がわかった後に子宮筋腫が見つかった場合、自然分娩は可能?

A:自然分娩も可能ですが、筋腫のせいで胎児が逆子になってしまっているときは帝王切開の可能性が高くなります。


Q:子宮を摘出すると更年期が早まるって本当?

A:女性ホルモンは子宮ではなく卵巣でつくられています。更年期は女性ホルモンと深い繋がりがあるので、子宮を取ったことで更年期が早まるということはありません。


Q:内診に抵抗がある場合、ほかの方法での検査の方法はある?

A:子宮筋腫の大きさによります。筋腫が大きければ超音波検査で診断できますが、子宮筋腫は通常超音波検査では発見できず筋腫の状態もわからないことが多いようです。正確な筋腫の状態を知る為にも内診は必要なことなのです。


Q:子宮を取ってしまったら排卵された卵子はどうなる?

A:腹膣内や卵管内で吸収されます。性交は可能ですが、受精することはありません。


これはたくさんの不安・疑問の声の一部ですが、いつもは気にならないことでも、「もしかしたらこれが原因だったんじゃ…」なんて、少し過敏になってしまうものですよね。そういうときこそ、冷静に正しい知識を得るようにすることが大事です。

インターネットなどで簡単に情報が得られるようになりました。便利な世の中です。だからこそ真偽の怪しい情報を鵜呑みにしてはいけません。不安なことがあれば専門医に尋ねられるのがよいでしょう。

子宮筋腫が不妊の原因となる理由

子宮筋腫は不妊の原因とも言われています。子宮筋腫の症状が軽い方でも、不妊の原因が他に見当たらない時は、子宮筋腫が原因になっていると先生に言われてしまう事もあるようです。


子宮筋腫が不妊の原因と言われるには理由があるようです。子宮筋腫ができると子宮は大きくなり、その形もデコボコになる為、受精卵が着床しにくくなるというのが理由です。


粘膜下筋腫(筋腫のコブが子宮内腔にある)場合、子宮内に避妊リングを入れているのと同じ状態になる為、更に妊娠の条件は悪くなります。


また、せっかく着床しても子宮が硬く、収縮しやすい為、知らないうちに流産してしまう事もあるようです。


子宮筋腫がある方で、他に不妊の原因がはっきりしない・繰り返し流産になってしまうというような方の中で、筋腫を取り除く手術を受ける事で、妊娠・出産をされている方が多くいらっしゃるようです。


また、子宮筋腫があるからといって、必ず不妊というわけではありません。筋腫をもったまま妊娠される方もいらっしゃいます。子宮筋腫があるからといって妊娠を諦める必要はないという事です。

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子宮筋腫とセックス

子宮筋腫がある方や子宮筋腫の手術を受けた方は、『セックスしていいのかしら、大丈夫かしら・・・』と疑問に思った事があると思います。


未婚の方の中には、何となくセックスをするのが不安なので拒んでしまって、パートナーに申し訳ないなと思ってしまう方もいらっしゃるようです。


子宮筋腫があるとセックスはしてはいけないのでしょうか?


まず、子宮筋腫の手術を受けられた方ですが、核出術の場合、術後およそ1、2か月でお腹の傷が落ち着きますので、セックスも含めて生活はまったく普通にできます。


子宮全摘術の場合には、膣の奥にある子宮がなくなっていて、その部分を縫い合わせています。つまり、術後は膣の一番奥の部分が、縫い目になった状態です。


日常生活は核出術と変わりなくできますが、ペニスが当たる膣の奥の縫合部が完全にくっついていなければならないため、セックスは、最低でも2か月以上、縫合後の状態によってはさらにそれ以上控える必要があるようです。


それから初めのころは膣断端への刺激を避けるため、あまり深く挿入しないほうがよいようです。


子宮筋腫がある方も、セックスをするのは問題無いようです。『セックスで症状が悪化するのでは?』といった心配もないです。


ただし、子宮口に近い位置に筋腫ができていると、セックスの時に押されて痛い事があるようです。痛みなどがある場合は、医師に相談される方がいいかもしれません。


体に無理の無い範囲で、パートナーシップを取っていくという事が大事ですね。

子宮筋腫(検査方法)

子宮筋腫の検査方法はいくつか種類があって、病院によっても多少違いがあります。

《 検査方法 》

【外科・内診】

下腹部に手を当てて、コブや炎症がないかなどを確認してください。そして膣内とお腹の上に手を当てて子宮の大きさやかたち、表面の状態やかたさなどを調べます。子宮があります場合は、周囲との癒着を起こさないかも調べます。


【経腹エコー】
エコーは超音波検査とも呼ばれ、痛みを伴うことなく外来で検査できるもので費用も安いため画像検査では、まず最初に行われる検査です。経腹エコーでは、腹部の皮膚の上からプローペと呼ばれる超音波装置をあてる事で体内の情報を得る事ができます。

筋腫が非常に大きいため全体像や子宮との位置関係などについて診断したい場合には、経腹エコーが役立ちます。


【経膣エコー】
超音波検査のひとつで膣内に挿入することで体内の情報を得る事ができます。経腹エコーよりも、さらに対象物に近づく事ができ、解像度の高い鮮明な画像を得る事ができます。経膣エコーでは、比較的小さな子宮筋腫や子宮内膜の状態、卵巣内の卵胞の大きさなどについて診断するのに向いています。


【CT検査】
X線を利用した装置によって体内の様子を詳細な画像にして調べる事ができます。


【MRI検査】
磁気を利用して身体の内部を画像化する検査方法です。


【子宮鏡検査】
膣から子宮鏡を子宮に差し込んで子宮内膜の状態をみる検査方法。子宮内膜に異常がないかどうか、特に粘膜下筋腫の状態を調べる時に使用されます。


【子宮卵管造影】
この検査は粘膜下筋腫の状態を調べる時や不妊と筋腫との関連が疑われる時に行われるが、カテーテルという細い管を使い、膣から子宮に造影剤を入れる。そして造影剤が卵管から腹腔内に流れる様子をお腹の上からレントゲンで撮影して診断します。


【細胞診】
膣鏡診の時に、綿棒で子宮頸部の表面を擦り細胞を取って癌の心配がないか調べます。痛みはなく診察はすぐに終わります。


【血液検査】
貧血の有無やホルモンのバランスを調べる。これで異常があれば精密検査を行います。

子宮筋腫手術の種類

子宮筋腫の手術は、2種類に大きく分けることが出来ます。子宮の中にある筋腫のみを取り除く核出手術と、子宮全体を取ってしまう全摘手術の2種類です。


【筋腫のみを取り除く核出手術】
腹腔鏡下手術・子宮鏡手術(経膣的手術)・子宮筋腫核出と、さらに3種類に分けられます。

【下腹部に小さな穴を開けて内視鏡を入れて筋腫を取り除く腹腔下手術】
熟練した技術が必要で手術症例の多い専門医のところで受けるのが望ましいでしょう。

【子宮鏡手術(経膣的手術)】
子宮鏡を膣より入れて粘膜下筋腫を摘出する手術です。

【子宮筋腫核出術】
比較的筋腫の大きさが大きい場合に行われる手術で、開腹手術になります。

【子宮筋腫のみを取り除く手術】
子宮をそのまま残すことができるので、その後も妊娠を望む場合に多く行われます。

【開腹をしなければならない子宮筋腫核出術】
患者の身体的負担も大きいので、筋腫が小さければ腹腔鏡下手術や子宮鏡手術(経膣的手術)が行われます。どちらも身体的負担は開腹手術より少ないので、入院日数も短くて済みます。

【子宮摘出手術】
症状が重く、その後妊娠を望まない場合に行われます。子宮を全部摘出すると女性ホルモンが分泌されなくなるのではないかと思う人もいますが、子宮はホルモンを分泌する臓器ではありませんので心配はありません。


上記の手術を行わなければいけないかどうかの判断は、生理がひどい・筋腫が妊娠・出産の妨げになる、他の臓器にも影響があるとされる場合であり、必ずしも手術を受けなければならないものではありません。

多発性子宮筋腫とは

多発性子宮筋腫は、筋腫が複数である子宮筋腫の事で、一般的で特別なものではありません。


8割以上が多発性であるという統計もあるようなので、悲観する必要はありません。


多発性子宮筋腫を手術する際には、核出手術をしても取り残しがある危険性が大きく、すべてを摘出しないと再発するリスクが高まります。


再発のリスクを考えると、全摘出術の方がいいのではないかと思われますが、術後に妊娠や出産が不可能になるため、全ての方にはオススメできないのが現状です。


多発性子宮筋腫の治療は難しいのではないかというイメージがありますが、必ずしもそうではありません。


核出手術を行った方でも、再発しない方もいらっしゃいますので、担当の医師とよく相談し、治療法を決めましょう。


医師からの治療法に納得がいかないのであれば、セカンドオピニオンとして他の病院での意見を参考にするなどして、治療法を決められるといいでしょう。

子宮筋腫治療方法(薬物療法)

子宮筋腫の薬物療法についてみていきましょう。


薬で症状が緩和したり、子宮筋腫が縮小することがありますが、効果は一時的です。


残念ながら、子宮筋腫を永久的に縮小させられる薬はありません。


非ステロイド性抗炎症薬の単独使用、またはプロゲスチン(ホルモンのプロゲステロンに似た薬)との併用で、子宮筋腫による出血が軽減することがあります。


通常はどちらの薬も内服しますが、プロゲスチンは筋肉注射することもあります。


ダナゾール(テストステロンに近い合成ホルモン)は、子宮筋腫の増殖を抑制する作用がありますが、副作用があるため使用されることはまれです。


ホルモン系の避妊薬で出血が軽減される人もいますが、避妊薬の使用をやめると不正出血と痛みが再発する傾向があります。


また、避妊薬の使用でかえって子宮筋腫が大きくなる人もいます。


合成のゴナドトロピン放出ホルモン誘導体(GnRH作動薬)にはエストロゲンとプロゲステロンの分泌量を減らす作用があるため、子宮筋腫を縮小させ、出血量を減少させる効果があります。


筋腫を縮小させて切除しやすくする目的で、手術前にこの薬が投与されることもあります。


薬の形態としては、月に1回の注射、スプレー式の点鼻薬、皮下に埋めこむタイプなどがあります。使用期間は2~3カ月を限度とします。


これは長期間使用すると、骨密度が減少して骨粗しょう症になるリスクが高くなるためです。


副作用を防ぐため低用量のエストロゲンが併用されることもあります。


GnRH作動薬の使用をやめると、6カ月以内に筋腫が再び大きくなりはじめます。

子宮筋腫治療方法(手術)

子宮筋腫の手術には、子宮筋腫核出術と子宮全摘術の2つの種類があります。


手術方法は子宮筋腫核出術が2種類、子宮全摘術が3種類です。


どのような手術になるかは、筋腫の大きさ・位置などで決まります。


どの様な手術方法になるかは、担当の医師と十分に話し合い、ご自分の納得のいく方法を選択されるのが一番でしょう。


子宮筋腫核出術は、子宮の正常な組織を残し、筋腫のみを摘出する方法です。

筋腫の種類・大きさ・位置などによって適応するかどうか判断されます。


手術方法は開腹手術と腹腔鏡手術の2種類です。開腹手術は、腹部を大きく切開(8~10センチ程度)してから、筋腫のみを摘出します。


腹腔鏡手術は、腹部に小さな穴を数カ所開け、お腹の中を炭酸ガスで膨らませます。


一つの穴から腹腔鏡を挿入し、中の様子をモニターに映し出します。別の穴から器具を挿入し、筋腫のみを摘出します。


回復までの時間や入院時間は短く、傷も小さく、痛みの少ない手術です。


子宮全摘術は、子宮を全て摘出する手術です。

通常は、ホルモンの分泌を調整する卵巣は残し、子宮のみを摘出しますが、卵巣に異常が見つかった場合は、子宮と一緒に卵巣を摘出する事もあります。


子宮全摘術は、子宮を摘出するため、筋腫の再発はありません。回復手術は、腹部を大きく切開し、子宮を摘出します。


腹腔鏡手術は、子宮筋腫核出術と同様に器具を挿入し、子宮を摘出します。膣式手術は、経膣的(膣からアプローチする)に全ての操作を行い、子宮を摘出します。

ホルモン療法とは

子宮筋腫の治療方法の一つ、ホルモン療法についてみていきしょう。


婦人科疾患は、女性ホルモンが関係しているものが多く、適切なホルモン剤投与により、治療が可能と言われています。


ホルモン剤やホルモン療法の種類は多く、また副作用も個人差がありますので、その人に合ったホルモン療法を適格に選択する事が大切です。


ホルモン療法には、「偽閉経療法」と「ミレーナ」というものがあります。


偽閉経療法は、注射と点鼻薬があります。リュープリンやスプレキュアなどのホルモン剤が使用されます。


注射の場合は、月1回で、治療は6ヶ月が1クールとなっており、6ヶ月治療後は4~6ヶ月休薬します。


子宮内膜に接している粘膜下筋腫では、使用中の大量出血のリスクがあり比較的禁忌とされています。


閉経間際の場合は、閉経を早め手術を回避する事もあります。また、筋腫核出術の前に、術中出血の減少を図るために投与するケースもあります。副作用は、更年期障害・骨粗しょう症などがあります。


ミレーナは、黄体ホルモンを子宮の中に持続的に放出する子宮リングを装着する治療方法です。


子宮内膜の増殖を抑え、内膜がうすくなり、月経量は減少し、月経痛も改善されます。


子宮内膜のみに作用するので、全身への影響が少なく、排卵も維持されますので、更年期症状は出現しないそうです。子宮内リングは、月経開始後7日以内に挿入します。


装着後はそのまま帰宅できます。1回の治療で、最長5年間有効ですが、年に2~3回の検診が必要のようです。


リュープリンは、性腺刺激ホルモンの分泌を抑制する、注射薬です。


体内に入ると主成分であるリュープロレリンは、4週間にわたってゆっくり分解され、その間一定の濃度に維持されます。


リュープロレリンは当初、避妊薬や不妊症治療薬として開発が計画されましたが、ホルモン分泌を抑制する効果が判明し、ホルモン依存症のガンの治療薬として研究が進み、日本では1992年に前立腺ガンの治療薬として承認され、その後、閉経前乳ガン、ガン以外では子宮筋腫や子宮内膜症などの治療薬として追加承認されています。


子宮筋腫では、筋腫核の縮小及び症状の改善などに使用されます。


スプレキュアは、薬品としての一般名はブセレリンという、点鼻薬です。

下垂体-性腺系機能抑制作用があり、鼻腔内に噴霧後1~2週間で性ホルモンの分泌を抑え始め、以降使用を継続することで性ホルモンの分泌を抑え、卵巣機能を抑えます。

子宮筋腫合併妊娠

子宮筋腫が発見される若い女性は増えてきていますが、そこで一番問題になるのは、やはり不妊・妊娠・出産です。


子宮筋腫が不妊の原因と言われますが、不妊クリニックに長く通院されている患者さんの中で、子宮筋腫をお持ちの方は意外と少ないそうです。


それよりも、妊娠と判明して初めて子宮筋腫を指摘された方が圧倒的に多いのが事実です。


子宮筋腫が不妊の原因と言われ、手術でたくさんの子宮筋腫を核出し、子宮が傷だらけになってしまうケースもあるようです。


子宮筋腫がある状態での妊娠、子宮筋腫合併妊娠での出産や治療はどういったものがあるのでしょうか?


子宮筋腫があっても、赤ちゃんの発育に影響したり、赤ちゃんに異常が出る確率が高まる心配はありませんが、妊娠中には子宮筋腫は必ず大きくなります。


赤ちゃんを育てるために女性ホルモンが急増して、子宮が大きくなっていきますが、子宮筋腫も女性ホルモンに反応して大きくなり、妊娠中に痛むことが時々あるようです。


日本では切迫流産や切迫早産と誤解され、入院や点滴などの治療を勧められる事が多いようですが、最近の海外での論文では、子宮筋腫があっても、実際に流産や早産の率が高くなる事はほとんどないと示されています。


リンゴ大くらいまでの大きさであれば、お産の時に障害になる事は少ないので、必ず帝王切開をする必要は無いようですが、逆子の原因となったり、お産に時間がかかったり、産後の出血が多くなったりすることはあるようです。

子宮筋腫とプラセンタ

子宮筋腫を小さくするのに、プラセンタが良いという事を聞いた方は少なくないと思います。


プラセンタはサプリメントや注射などがあるようですが、そもそもプラセンタとはどういったものなのでしょうか。


プラセンタとは、哺乳動物の胎盤のことで、母親から赤ちゃんへ栄養を補給する為に、妊娠している時にのみ作られる器官の事です。


赤ちゃんを大きく成長させる為の胎盤は、栄養の宝庫をされビタミンやミネラルだけではなく、たんぱく質や炭水化物などの生きていく為に必要な栄養素である五大栄養素、他にもアミノ酸などの栄養素が含まれています。


免疫機能の向上、ホルモンバランスや自律神経を調整する作用があります。


細胞の成長因子を活性化する効果から、新陳代謝や基礎代謝力の向上も期待でき、人間の持つ健康になろうとする力を補うことが期待できます。


プラセンタにはエストロゲン自体は直接含まれていませんが、体内に入ってエストロゲン分泌を活性化させる力はあります。


エストロゲン自体は、女性にとって美容・健康において必要な成分ですが、子宮筋腫を成長させる要因の一つともされています。


しかし、プラセンタのホルモン調整作用の働きにより、エストロゲンを抑えるプロゲステロンの分泌も正常に促されることで、生理痛や過多月経の改善を期待することができます。


子宮筋腫が大きくなる要因は原因不明は部分が多く、免疫力なども関係している事から、子宮筋腫が絶対に大きくなるとは言えませんが、逆に小さくなるとも言えません。


医師と相談の上、利用されるのがいいでしょう。

子宮筋腫手術の後遺症

手術後の後遺症の事を不安に思う方は多いと思います。


子宮筋腫の手術を受ける方、また手術を検討されている方の中にも多いはずです。


稀に酷いケースもあったりするので、余計手術に対して恐怖感がわいてしまい、手術に対して抵抗してしまう方もいらっしゃると思います。


実際に後遺症とは、どういったものがあるのでしょうか?


後遺症として多いのは、痛みと癒着だそうです。


手術前に多かれ少なかれ癒着はあるという説明や万が一のことがあるかもしれないというような説明を受ける方もいらっしゃるようですが、


やはり個人差があるようで、全く問題が無い方、歩くと癒着が避けられるという事で、歩いて自分で癒着を少なくする方、自己流で術後3時間ごとに体位を変えて少なくする方など、色々なケースがあるようです。


開腹手術をした方は、術後半年くらいまで傷が引っ張られるような感じがした方もいるようですが、時間と共に消えるようです。


手術に関しては十分熟慮が必要な事ですが、手術を受けて良かったと大半の方は感じているようです。


辛い症状が消えて、気持ちからも健康を取り戻しているのでしょう。

病院選びや医師選びは非常に大事になってくるでしょうが、手術に対して過剰に恐怖感を抱く必要は無いのかもしれません。



子宮筋腫の再発・・・

子宮筋腫は、手術や薬物療法などの治療をうけたとしても子宮が残っている限り、再発する可能性があります。


筋腫核手術で筋腫のみ取り除いても、筋腫の芽を完全に取り除く事は難しい為、再発の可能性は消えません。


薬物療法により一時的に症状が改善されても、治療で使用されるホルモン剤は長期間使用する事が出来ない為、治療を中止すると再び筋腫が大きくなります。


閉経に近付いた方ならともかく、20代や30代の方で子宮筋腫を治療しても、その後閉経までの長い期間、女性ホルモンにさらされる事になりますので、筋腫が再発して大きくなる危険性は高く、特に複数の筋腫があった方は再発の確率は高くなります。


再発した場合の再手術は、ほとんどの場合が子宮全摘出手術を受けることになるようです。


『子宮筋腫核出後の再発率についての検討』という文献によると、

『30歳以上の女性の30%が子宮筋腫を有しているとされ、晩婚化に伴い子宮筋腫は症候性の随伴症状だけでなく、不妊・不育という問題も引き起こす。

子宮筋腫核出術を受けた105症例を対象とし、術後の再発率・再発時期・妊娠率・妊娠時期を後方視的に検討し,妊娠に適した時期を考察した。術後の再発率は25.7%(腹腔鏡下手術21.9%,開腹下手術34.3%)であった。

再発に関係の深い因子として筋腫の大きさ・筋腫の個数・患者の年齢・術前Gn-RHアゴニスト治療の有無の4つの因子を挙げ、各々の再発時期を検討した。

いずれの場合も術後1年以内では再発率は少ない。術後妊娠率は34.8%で,そのうち約90%が術後1年以内に妊娠している。術後再発時間と妊娠時期を考えると術後1年以内に妊娠を勧める必要がある。』


となっています。


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